デクラインプッシュアップ(自体重)

概要
デクラインプッシュアップとは、両脚を台などに乗せて身体に角度をつけることにより、通常のプッシュアップの負荷を増大させた自体重トレーニング種目です。胸の筋肉「大胸筋」が鍛えられるだけでなく、肩や腕の筋肉「上腕三頭筋」や「三角筋・前部」にも負荷がかかるので、上半身を効率的に鍛えることができます。安定した台があればどこでも取り組めるので、ジムや自宅で上半身を鍛えたいという方におすすめの種目です。この記事ではデクラインプッシュアップの正しいやり方や効果的に行うコツについてプロのパーソナルトレーナーが徹底解説していきます。
デクラインプッシュアップの正しいやり方
負荷が高い分、フォームが崩れると怪我のリスクも高まります。まずは正しい姿勢をマスターしましょう。
▼準備(スタートポジション)
- 椅子やベンチなど、安定した台を用意します(滑らないように壁につけると安全です)。
- 両手を床につき、手幅は肩幅よりやや広め(拳1.5個分くらい)にとります。
- 両足を台の上に乗せます。
- お腹に力を入れ、頭からかかとまでが一直線になるように姿勢をキープします。
▼動作
- 【息を吸いながら】 肘を曲げ、顔が床につくギリギリまで身体を下ろしていきます。
- ※目線は少し斜め前を見るとフォームが安定します。
- 胸(特に鎖骨あたり)がストレッチされるのを感じたら、一瞬止めます。
- 【息を吐きながら】 手のひらで床を強く押し、元の位置に戻ります。
効果を高める3つのコツ
1. 身体を「一直線」に保つ(体幹を意識)
きつくなると腰が反ったり、お尻が上がって「くの字」になったりしがちです。
これでは負荷が逃げるだけでなく、腰痛の原因になります。常に腹筋に力を入れ、「板」のような姿勢をキープしましょう。
2. 可動域を大きくとる
浅い回数よりも、深い1回が重要です。
鼻先が床に触れるくらい深く下ろすことで、大胸筋が最大限にストレッチされ、筋肥大の効果が高まります。
※さらに深く下ろしたい場合は、「プッシュアップバー」の使用がおすすめです。
3. 反動を使わない
身体を上げ下げする際、反動(バウンド)を使わないようにしましょう。
「下ろす時はゆっくり(3秒)、上げる時は素早く(1秒)」というリズムで行うと、筋肉への刺激が抜けにくくなります。
デクラインプッシュアップとは?効果とメリット
デクラインプッシュアップとは、椅子やベンチなどに足を乗せ、身体に傾斜をつけて行う腕立て伏せのことです。頭の位置が足よりも低くなるため、以下のような効果が得られます。
① 大胸筋「上部」を重点的に鍛えられる
通常の腕立て伏せが胸の真ん中(中部)に効くのに対し、デクラインプッシュアップは「大胸筋の上部(鎖骨側)」に強い刺激が入ります。
- 男性:Tシャツやスーツが似合う、盛り上がった厚い胸板を作れる
- 女性:デコルテラインにハリが出て、バストアップ(引き上げ)効果が期待できる
② 肩(三角筋)や二の腕(上腕三頭筋)にも効く
体重が上半身の前側に集中するため、胸だけでなく「三角筋(前部)」や「上腕三頭筋」への負荷も高まります。
たくましい肩周りや、引き締まった二の腕を目指す方にもおすすめの種目です。
③ 器具なしで高負荷トレーニングができる
ダンベルなどの重りがなくても、足の位置を高くするだけで負荷を調整できます。自宅でもジム並みの強度で追い込めるのが大きなメリットです。
注意事項とNGフォーム
足の位置を高くしすぎない
足を高くすれば負荷は増えますが、高すぎると倒立に近い状態になり、胸ではなく肩への負荷が強くなりすぎてしまいます。まずは膝くらいの高さから始めましょう。
肘を伸ばしきらない(ロックしない)
身体を上げた時、肘をピンと伸ばしきってしまうと、負荷が骨や関節に逃げてしまいます。肘が伸び切る手前で止め、常に筋肉に緊張感を持たせましょう。
呼吸を止めない
頭に血が上りやすい種目のため、呼吸を止めるのは危険です。「下ろす時に吸う、上げる時に吐く」を意識し、苦しくなったらすぐに休憩してください。
回数とセット数の目安
筋力レベルや目的に応じて回数を設定しましょう。
初心者・ダイエット目的
- 回数:8〜10回 × 2〜3セット
- インターバル:60〜90秒
- ※きつい場合は、台の高さを低くするか、膝をついた通常の腕立て伏せから練習しましょう。
中級者・筋肥大目的(男性向け)
- 回数:10〜15回 × 3〜4セット
- インターバル:45〜60秒
- ※10回が余裕でできるようになったら、足の位置を高くしたり、プッシュアップバーを使って強度を上げましょう。
ウォーミングアップにおすすめのストレッチ
高負荷な種目のため、いきなり始めるのは危険です。事前に行うことでパフォーマンスが上がり、怪我予防になる「動的ストレッチ」をご紹介します。
胸を開くストレッチ
- 両手を左右に広げ、手のひらを上に向けます。
- 肩甲骨を寄せるように、腕を後ろに引きます(胸が伸びるのを感じましょう)。
- 手のひらを下に向けながら、腕を前に戻してクロスさせます(背中が伸びるのを感じましょう)。
- この動作をリズミカルに10〜15回繰り返します。
肩甲骨回し
- 両手をそれぞれの肩に乗せます。
- 肘で大きな円を描くように、前から後ろへ大きく回します(10回)。
- 反対回しも同様に行います(10回)。
まとめ:デクラインプッシュアップで理想の上半身へ
デクラインプッシュアップは、自宅にいながら大胸筋上部を鍛えられる非常に優秀なトレーニングです。
- 身体を一直線に保つ
- 深く下ろして、大胸筋をストレッチさせる
- 呼吸を止めずに行う
まずは無理のない高さから始めて、徐々にレベルアップしていきましょう。
もし「フォームが合っているかわからない」「自分に合ったメニューを組んでほしい」という方は、プロのトレーナーに見てもらうのが一番の近道です。
主に鍛える筋肉について
大胸筋
胸の表層部にある大きな扇形の筋肉です。上部(鎖骨部)、中部(胸肋部)、下部(腹部)の3つに分けられます。腕を前に押し出す動作や、万歳をした状態から腕を下ろす動作などで使われます。男らしい厚い胸板や、女性のバストアップには欠かせない筋肉です。
上腕三頭筋
二の腕の裏側にある筋肉です。肘を伸ばす動作などで使われます。二の腕の引き締め(振袖肉の解消)に効果的です。

カラダバンク編集部
カラダバンク編集部にてフィットネスや食事に関する記事を執筆しています。
